
はじめに
アメリカ・ロサンゼルスで語学留学を考えている方にとって、最初に迷うのが「ESTAで行けるのか?」「ビザは必要なのか?」という点です。
留学の期間や目的に応じて、取得すべき渡航許可の種類は大きく異なります。
このページでは、90日以内の短期留学に使えるESTA(電子渡航認証システム)と、
90日以上の本格的な学習に必要なF-1ビザ(学生ビザ)について、2025年時点での最新情報をもとに詳しく解説します。
目次
アメリカ語学留学に必要な2つの選択肢:ESTAとF-1ビザ
ESTAとは?
ESTA(Electronic System for Travel Authorization)は、日本国籍の方がビザなしでアメリカに最長90日間滞在できる制度です。本来は観光・商用目的の短期滞在者向けですが、条件を満たせば語学留学にも利用可能です。
- 有効期間:2年間(またはパスポートの有効期限まで)
- 滞在可能期間:1回あたり90日以内
- 対象者:ビザ免除プログラム(VWP)加盟国の市民
- 申請費用:21ドル(2025年時点)
- 申請サイト:米国国土安全保障省の公式サイト
F-1ビザとは?
F-1ビザは、アメリカで長期的に就学するためのビザで、週18時間以上の授業を受講する方が対象です。語学学校、カレッジ、大学などへの留学に利用されます。
- 有効期間:プログラムの期間+60日間の猶予
- 対象:フルタイムでの就学を希望する留学生
- 手続きに必要な書類:I-20、DS-160、SEVIS支払い証明、パスポート、面接予約確認など
- 面接は東京・大阪のアメリカ大使館/領事館にて実施
短期語学留学(〜12週間):ESTAで可能なケース
ESTAが利用できる条件
- 滞在が90日以内であること
- 週18時間未満の授業(パートタイム)のみ受講
- 観光を兼ねた短期英語学習など、"体験型留学"の範囲に収まること
例:
- サンタモニカのEC校で午前中だけ英語の授業を受け、午後は観光や自主学習
- FLSで2週間の短期留学+ダンススタジオ体験
ESTAでの入国時の注意点
- 入国審査時に「なぜ来たのか」「どこに滞在するのか」などを聞かれることがあります。
- 語学学校への申込書を持参し、「観光目的の一環として英語を学ぶ」などの説明が必要。
- 入国後、ESTAの期間延長は不可。
長期語学留学(3ヶ月以上):F-1ビザが必要になるケース
F-1ビザが必要な条件
- 滞在が91日以上になる予定
- 週18時間以上の授業を受ける
- 語学力向上や進学準備など、本格的な学習目的である
F-1ビザの申請ステップ
- 語学学校への出願と入学許可(I-20発行)
- 例:CEL、FLS、ECなどのSEVP認定校
- SEVIS費用(350ドル)の支払い
- SEVIS IDはI-20に記載
- DS-160フォーム提出と面接予約
- ビザ申請料:160ドル(2025年現在)
- アメリカ大使館でのビザ面接
- 英語での質問対策が必要(日本語でも対応可能)
- ビザ発給・渡航準備
- 早めの申請が重要(通常2〜4週間)
F-1ビザを取得するメリットと制限事項
メリット
- 滞在期間を延長できる(プログラムの延長や学校変更も可)
- フルタイムの語学学習が可能
- 将来的にOPTや大学進学にもつながる
制限事項
- 就労不可(キャンパス内アルバイトを除く)
- 出席率・成績管理が厳格(規定以下でI-20が無効になる)
- ビザが失効した場合の再取得には手間とリスクが伴う
ESTAとF-1の比較表
比較項目 | ESTA | F-1ビザ |
---|---|---|
滞在期間 | 最大90日 | プログラムに応じて最長数年可 |
授業時間 | 週18時間未満 | 週18時間以上 |
就労 | 不可 | 基本不可(条件付き) |
延長可否 | 不可 | 条件付きで可能 |
取得難易度 | 低(オンライン) | 中〜高(面接あり) |
トラブル事例とアドバイス
- ESTAで語学学校に通っていたが、週20時間以上受講していたため入国拒否 → 事前に学校の受講プログラムを確認。
- F-1ビザで入国後、出席率が70%を切りI-20を失効 → 体調不良や緊急帰国は事前連絡・証明が重要。
- ビザ面接時に書類不備で再予約に → 必要書類チェックリストを事前に確認し、不備なく準備。
留学生の体験談
Takeiさん(大学生・短期留学・ESTA利用)
「はじめての海外留学でしたが、ESTAを使って手軽に2週間通えたのがよかったです。面接やビザ取得のストレスがなかったので、留学に対するハードルが下がりました。」
Ayaさん(社会人・6ヶ月留学・F-1ビザ)
「最初は手続きが複雑で不安もありましたが、サポートを受けながらF-1ビザを取得。長期間英語漬けの生活ができて、キャリアにもつながりました。」
2025年時点での最新情報
- ESTA申請費用:$21(米国政府公式サイトより)
- ビザ申請料:$160+SEVIS費:$350
- 日本国内での面接予約混雑状況:春休み・夏休みは早めの予約が必須
- 再入国・学校変更:新しいI-20の取得とビザ条件の確認が必要
自分に合った選び方とサポート案内
「観光を兼ねた短期留学」「本格的に学びたい長期留学」など、目的に応じてESTAとF-1ビザを正しく使い分けることが、成功する留学の第一歩です。
わからない点があれば、専門の留学カウンセラーがあなたの目的・期間・学校に合わせた最適なビザと渡航プランをご提案いたします。